オンライン授業いかがでしょうか。
中に変と思うことはいくつかあるのだが、何より変なのは講義の定員維持。
お分かりの方は分かると思いますが、選択科目だと履修申請する人がたくさんいたら抽選とかで履修者を決めているのです。教室でも教員でも対応能力の上限があるから定員を設けざるを得ないというが、それは大分建前だと私が思います。
教室の問題はフルオンラインの場合、言うまでもなく、存在しませんが、教員の方はどうでしょう。率直にいうと、オンラインではなくても、学生の席さえ確保できれば、ほとんどの授業は定員と無関係です。なぜかというと、教員は基本的に講義をするだけで、個々の学生への対応はティーチング・アシスタントの仕事です。別に教員は忙しくないとは言っていませんが、学生をさらに入れても忙しさの具合はそれ以上変わることがほとんどありません。
しかしなぜ大学は一時的でもいいから、定員拡大・撤廃を容認せず、その姿勢さえないでしょうか。
それは一旦容認してしまうと、そういった今までの建前が崩壊しかねないからではありませんか。
もちろん教育行政とか、法との抵触とかいろいろありますが、それはあくまで今現在の教育システムの全体の問題を表しているに過ぎません。
さらに言うと、今日の大学は定員があるから商売が初めて成立するのです。
大学は何を売っているのかと今日でいうと、知識・学問より、肩書です。知識・学問を求めるなら、基本的にオンラインコース・図書館・専門教育機関に行けばいいですし、学部卒業生の学問レベルを調べればそんなに大したもんではないのもよく分かると思います。名門大学は名門であるのが過去の歴史・実績はもちろん否認できませんが、今日にも維持できているのは、毎年ほんの一部しかない人しか入れないからです。定員撤廃したら、名門は名門でなくなり、商売は成り立たなくなります。それは名門大の学生たちもよく分かると思います。要するに入試さえ合格できれば、これからは運命共同体になります。
しかしその建前はいつまで続くでしょう。コロナは早く終息することを切に願いますが、終息する前に風穴を少しでも開けることができればと思います。